いつも当社キャンピングカーレンタルをご利用頂き、ありがとうございます。
2024年1月1日に発生した、「令和6年能登半島地震」における災害支援として、当社のキャンピングカー「アンソニーMilkyway号」を派遣しました。
私も実際に現地に行き、2月末時点の状況とそこから学ぶべきことを紹介します。
地震大国日本では、いつ地震が起きるかはわかりません。そこで今できること、準備できることを考えておくことは非常に大切だと思い、記事にしました。
【災害支援】アンソニーMilkyway号を石川県輪島市へ派遣
報道機関への業務支援として
今回、現地を報道する事業者様からのご依頼を受けて、当社キャンピングカーを現地へ派遣しました。
実際に1月1日以降、日々地震が起きる現地の状況を報道する方、復興支援をする方は、命の危険もある中で、日々業務を行っております。
アンソニーMilkyway号は、現地を報道する方が過ごす場所として今回利用されています。
災害時に役立つキャンピングカー
地震や火災、津波といったことが起こる現場では、緊張感があり、さらに雨、雪が降る厳しい環境の中、私は災害時にキャンピングカーが役に立つことができると改めて実感しました。
・フラットで寝れるベッド
・水や食料などを貯蔵ができる空間がある
・電子レンジや冷蔵庫などの電気機器が使用できる
・FFヒーターがあるので寒さ対策ができる
移動、運ぶ、とどまることが出来る車両は、キャンピングカーならでは強みです。
現地では、コメリといった大型駐車場にキャンピングカーが8台ほど並んで利用する様子も見受けられました。
石川県輪島市の2月末時点での状況
まずは現地の状況から言うと、古い家屋が倒壊し、道路は地震の影響を受けて隆起していました。
特に影響を受けているのは、七尾市から北にあたる現地です。
道路(県道など)が崩壊
戸塚舞岡スポットから、輪島市まで2日間で現地へ向かいました。
金沢市から輪島市へは、距離にして120kmほどですが、行くまでに3時間を要しました。
時間を要する理由は、道路が崩壊し、現在も舗装し直しているためです。
また検問などもあり、警備体制があることも影響しています。
古い家屋は倒壊
地震の影響で古い家屋は、倒壊していました。
しかし、比較的新しい建物は、ぱっと見はあまり地震の影響をあまり受けていないと言うことに気づきました。(あくまで、個人の見解です。)
どの家も崩壊クラスかと言うとそうではなく、地盤を整えて、木組もしっかりしている建物は、今回の大地震でも耐えることが出来ていたことに衝撃を覚えました。
大地震でも比較的新築の住宅は、崩壊していないことは、木造であっても耐えられる力があることを体感しました。
たった2ヶ月で道路が復旧している現場対応の早さ
山道は、崩壊し、片側通行。さらに橋の元は補修で凹凸も激しく、運転も慎重にならざるを得ない状況でした。
しかし、わずか2ヶ月で道路が復旧しつつあり、現場がとても素早く対応していたと私は感じました。
輪島朝市から分かること
輪島市といえば、輪島塗りや輪島朝市で有名です。
今回、火災の影響により輪島朝市一帯は、焼失してしました。
火災の影響は地震よりも大きいことがある
地震で崩壊した建物、半壊でも耐えることができた建物、一方で火災の影響を受けた地域は、焼失という形で、跡形もなくなっていたことは、記憶に新しいことです。
ここで思ったのが、地震もさることながら、火災が関東などの木密住宅街では影響を受けるだろうということです。
実際に1923年に発生した関東大震災を調べてみると、最も多かった死因は「焼死」で割合として87%と言われています。
つまり、地震で建物が崩壊による影響よりも火災の影響が多いことが関東だと分かります。
今回のように、地震では耐えることができ、大丈夫だったけど、火災の影響を受けてしまうということを私たちは頭に入れておく必要があると思いました。
道が道ではなくなる
今回輪島市まで行く県道は、相当な早さで復旧が進んでいました。
しかし、現地へ行くと歩道や道にはまだ復旧が進んでいない状況が見られました。
雨、雪が降る中、さらに寒さの中で現場復旧する職人には、頭が上がりません。
街を復旧させるにも段階が必要で、手続きやそれ以前に対応すべき箇所(現地までの道)が多くあることが分かりました。
車があっても、道を走ることが出来ないというのが震災直後は続いたのが考えられます。
私たちが今できることとは
実際に今私たちができることは、何があるのかを考えてみましょう。
1.現状を知ること
私は、まず改めて知ろうと思ったのが以下の2つです。
①住んでいる街を知る(地盤対策)
②住んでいる家の周りを知る(火災対策)
例えば、住んでいる街のこと、住んでいる家の周辺を調べてみて、地盤がしっかりした土地かどうか、さらに住宅で密集地になっていないかを確認しましょう。
低地や海沿いの埋立地であれば、津波や洪水リスク・液状化リスクを考慮しておかなければなりません。
山地を開墾した土地であれば、土砂災害やがけ崩れが起きやすいと判断できます。
新築であっても、液状化現象を受ける地盤であれば崩壊します。
2.必要な準備をすること
千葉埼玉の関東や広島などの地域でも、地震がよく発生しています。
私たちがすべきこととして、自分ごととして「改めて準備をすることが大切」だと思います。
現地では、1万人を超える人が避難生活をしています。
東日本大震災では、地震後に電車は止まり、車も動けず、歩いて帰宅する人、食材がなくなり困った経験がある方もいると思います。
1で紹介した、現在を知ることで、必要なものが何かを改めて考え、準備するのは今だと思います。
地震で建物が崩壊するリスク、火災の影響を受ける可能性があるなら、住まいを変える、避難時に必要なマットや寝袋などを準備する。
もちろん簡単にできませんが、するかしないかで未来が変わります。
私が個人的に特にあった方が良いと思ったのは、以下のものです。
・室内シューズ(室内に散乱したガラスや割れ物対策)
・防水シューズ(長期戦での降水時の動きやすい格好)
・台車(道が悪い中での運搬具)
・ビニール袋(水を弾く)
・ソーラー発電の充電器
・カセットコンロ
・雨具
・ヘッドライト、手持ちライト
あげたらキリがないですが、建物が倒壊、延焼を受けなければ、家にあるものは使うことが出来るのではないかと思いました。
キャンプをする人なら、ヘッドライトや食器などは持っていると思いますし、台車もあるかと思います。
自分なりに「何が必要なんだろう?と考えることが大切」で、これがあれば大丈夫というものではないです。
アウトドアの体験をしてみること
今回現地を見て「外(自然の中)で過ごす体験をする」ことが、いざって時にも活きると感じました。
例えば、以下のような体験です。
・寝袋を使って一晩過ごす
・簡易トイレを使ってみる
・雨風が吹くなか、外で過ごしてみる
・火の熱さを体験してみる
・電気を最小限にして生活してみる など
自然の中で過ごすと予想がつかないことが沢山ある
寝袋で寝てみると、気温に合っていないと暑い・寒いと感じます。
だから寝袋を持っていても、気温に合ってないものだと役に立ちません。
簡易トイレを使ってみると、まずどこで用を足すか、テント張ったら風で煽られてしまうからどうするか、地面がコンクリでペグではなく石をおく?など考えさせるでしょう。
雨が降ると屋根があれば良いですが、なかったらどうしましょう。自分で雨よけを作るなど風が吹く中でできるのでしょうか。ロープもくくりつけるにもどうすべきか。
火の熱さは、どんなものなのか。火元がもし多かったら、煙はどれほど人体に影響を受けるのか(煙で目が痛い、息が出来ないなど)。
電気がないと、携帯も充電できないし、情報も入ってこない。どうすれば良いのか。
こういったことがアウトドア、キャンプなどをするとなんとなく知るきっかけになります。
ブーム終焉ではなく、防災も意識したキャンプ体験を
巷ではキャンプブームが一巡したと言われますが、ブームなんてそもそもきてないと個人的に思ってます。
なぜなら、キャンプが好きな人はずっと好きで、キャンプグッズが売れないのは、そもそも頑丈にできているから買い替えサイクルが止まっただけのことです。
そして何より、使ってみることでわかる発見が生涯役に立つ経験ができると私は考えています。
それは、キャンピングカーでも言えることです。
使い方がわからなければ、本当の意味で価値を発揮できません。
寝袋があっても、簡易トイレがあっても、使ってみないと意味がありません。
まずは、体験することでいざって時をイメージする。
そんなことがキャンピングカーレンタル事業で体験できてば今後も役に立つを改めて今回実感した限りです。
早い復興を願いながら、今後も復興支援にも力を注いでいきたいと考えています。
まとめ
輪島市への派遣、災害支援から感じたこと、考えたことは以下のとおりです。
チェックポイント
・地震だけでなく、火災が発生、道がなくなることを頭に入れておくこと
・現状を知り、準備と対策をすること
・アウトドア体験をしてみること
ぜひ機会があれば、キャンピングカーを利用して、どんなことが出来るのかを子どもや家族と話し合ってみてはいかがでしょうか。
もちろん企業での利用、社員教育、社会福祉支援としても効果があると思います。
少しでもニュース、報道では分からないような現地の状況、対策を考えるきっかけになったら嬉しいです。
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